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2016笹川杯作文大賽優秀獎作品賞析:「會えない仲間」

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優秀獎

2016笹川杯作文大賽優秀獎作品賞析:「會えない仲間」

「會えない仲間」

郭嘉玉(黃岡師範學院)

それは、まさに盛夏にあたる夏休みのことだった。まだ小學生の私は親について北京へ旅行に行った。真っ赤な太陽の下で、頑張って少しずつ萬里の長城を登っていたのだが、終點が意外に遠く、なかなか着けなかった。「もういや!」と私は母に不平をこぼしてしまった。その時、突然澄んだ話し聲が私の耳に入ってきた。耳を澄ましてじっと聞いてみたが、その會話の內容はまったく意味がわからなかった。「外國人かな」と思って、聲の主を探してみると、目の前に二人の若い女性が笑いながら何か話し合っていた。好奇心に駆られたわたしはこの二人のそばに近づいてこっそり観察してみた。彼女たちは顔も體つきも皮膚も中國人と同様であり、口を開かなければ絶対外國人とは思われないだろう。そう考えているうちに、一方の女性がふっとつまずいて倒れそうになった。「ごめんなさい」と、彼女は振り返って後ろにいる私に申し訳なさそうに言った。「え?何か話したみたい、どうしよう、意味がわからない、って言うか、これって日本語?もしかして謝っているのかも」。當時日本語がまったくできなかった私はいきなり話しかけられたので緊張してたまらなかった。「はい」、しばらくして私が唯一知っていた日本語が口から出てきた。すると、二人の女性はぷっと吹き出して、笑顔で私の頭をなでた。そのことがきっかけで、私たちはこの二人と一緒に上に向かって登り続け、旅を楽しんだ。

なんと不思議なことだろう。いくら言葉が通じなくても心は通じ合えるのだ。一緒に旅をすれば、お互いに見たもの、聞いたこと、體験したこと、そして感じたことを共有できるのだ。普段めったに「會えない」人を目にすると、この人はいったいどんな人なのか、私はこの人と仲良くなれるのかと、いろいろ心配や不安が出てくるものだ。ところが、いったん會って、一緒に何かをしてみると、すぐに相手のいいところや共通點を発見し、仲良くなるということは意外と多い。まして、中國人と日本人は皮膚も髪の毛も色が同じであり、同じアジアに所屬し、両國文化にも共通點がある。よって、お互いに共感を覚えるのはごく自然なことだ。

やがて大學生になった私は日本語科を選んだ。そのことを周りの祖父や祖母などの年配者に話すと、疑問を持つ人がかなりいる。さらに、ある人から「日本人が嫌いだから、日本人とは友達にならない」と言われたこともある。そのたびに、私はいつでも真剣に相手に説明してあげた。例を挙げて、學校で日本語を教える日本人の先生たち、ネットで知り合った日本人の友達がいかにやさしくて親切な人かを教えてきた。私の話を聞いた後、彼らもだんだん落ち着いて日本のことをもっと理解できるようになった。例えば、テレビで日本に関するニュースが出たとき、祖父は以前とは違った新しい目で両國の協力と共栄を評価できるようになった。こうした変化を見て、私は心からうれしく思っている。日本語科の學生である私は授業などで日本人と會うチャンスがあるので他の人よりもっと日本を知っている。しかし、中國人の大部分は現実生活で日本人に會ったことはない。そのために、戦爭ドラマの影響だけを受けて、日本を一方的に嫌いになってしまうのだ。

ところで、近年中國人と日本人との接觸は次第に頻繁になってきた。実際、旅行や買い物などが両國経済の発展のために大きな力となっている。旅行を通じて、これまで會えなかった日本人に會えるようになった。中國のいろんなウェブサイトでも、日本人の利用者がますます増えてきた。彼らはウェブサイト上の映像で日本の流行文化を紹介し、中國の人々の興味をそそることに一役買っている。つまり、インターネットの普及によって、今のありのままの日本を見ることができるようになったのだ。こうして、中國國內の人々の日本人に対する激しい偏見は徐々に少なくなっていくだろう。

「會えない」から知らない、付き合ったことがないから信じないという不條理な理屈は、人間関係だけでなく、國際関係においても大きな問題となってきた。この問題を解決するには、相手の國へ旅行、勉強、仕事などの目的で実際に行って、現地の人と交流することが大切だと思う。一人の人間が実際に知り合うことのできる相手の數には限りがある。でも、もしみんながそうやって一人一人の手を繋いで力を合わせるなら、きっと國と國の間の架け橋となれるはずだ。私は小さいころに初めてあの二人の日本人に會った時から、もっとたくさんの日本人と交流して中國の美しさを伝えたいと思うようになった。そして、私だけでなく、他の中國人にもちゃんと自分の目で日本人を見て判斷してほしいと思っている。これからも、自分なりの方法で異文化の交流のために努力していきたい。中日両國がお互いにちゃんと「會える仲間」になるすばらしい未來が、きっともうすぐ到來すると私は深く信じている。   

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