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2017笹川杯作文大賽二等獎作品賞析:「私と日本—文學で結ぶ絆」

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二等獎

2017笹川杯作文大賽二等獎作品賞析:「私と日本—文學で結ぶ絆」

「私と日本—文學で結ぶ絆」

呉伊甸(華南師範大學)

日本文學との素敵な出會いから、日本の全てが繋がってくるのだと感じている。

私は小學校1年生の時から本を読み始め、餘裕が出るにつれて本を読むのが少年時代の大きな楽しみとなった。読めば読むほど、各國の文化の魅力にどんどんと引き込まれていった。中3の時、友達に薦められたのが村上春樹と東野圭吾の作品であった。しかし、當時の私は「どうして中國にも日本文學の愛読者がいるのだろうか」と不思議に思ったのである。

高校時代に漠然とやりたい事を探していたが、言葉では表現できない戸惑いに悩んでいた自分に苛立ちが抑えられなかった。高2の冬のある日、ふと現実逃避の為に本屋を歩き回り、三島由紀夫の「仮面の告白」を見つけた。その本を軽く數ページ読んだ時、オーラが差しているような文に私は強烈に惹きつけられたのである。修辭に富んだ詩的な文句、絶妙な表現技法が溢れており、三島氏が「文豪」とされる理由、また優美な文章から現す獨特な美意識、精神や文化の素晴らしさがわかったような気がした。三島氏の著作をきっかけにして、他の日本作家も手を伸ばし、ますます興味を深めていた。『源氏物語』『枕草子』のような古典文學。近現代文學は夏目漱石、森鴎外、太宰治などは訳本で読んだのだが、異國の文化や歴史に觸れるうちに、思わず憧憬の念を抱いていた。

日本文學について詳しく調べてみたところ、中日両國は文學の絆で結ばれていると感じだ。中國の詩経、漢詩や古典小説などが日本の古典に多大な影響に與え、平安文學の代表作『枕草子』に『白氏文集』が登場し、『源氏物語』が『長恨歌』から影響を受けたという事実のほか、近代においても、『聊斎志異』が芥川龍之介、佐藤春夫、太宰治などの作品の中で觸れられることもある。一方、辛亥革命以降、日本文學の流入により中國文學も大きな変化を遂げ、魯迅や鬱達夫のように日本文學の影響を受けた作家も少なくない。文學が文化の懸け橋となり、美意識・価値観・死生観・ものの考え方などの文化全般について、古くから現代への事象が幅広く含まれる。日本に対する認識が現在とは著しく異なっていることに思い至ったのである。

現在の中國において、領土問題や歴史認識問題で日本によくないイメージを持っている人が多い。日本のマスメディアでは中國に関するマイナスの報道も少なくない。確かにこれらのよく語られた様々な問題は、現実の一部であることは否定できない。ただし、本質的な原因は一體何だろうかという疑問が頭から離れない。

日本の文學を遡ると、日本文化の中に孕む矛盾が體感できる。「もののあはれ」のような繊細な部分がある一方、「武士道」のような固い部分も併せ持つ。また、「本音と建前」のような曖昧な部分もあり、その複雑さが窺い知れる。それらを描いた文學作品に觸れることは、日本文化を深く理解するにはうってつけではないだろうか。日本文學をじっくり味わうと、日本文化の長所短所が再認識できるようになる。國々の文化の違いをマイナスにとらえるのではなく、その違いをお互いに理解し合い、両國が共生できる関係を求めながら生きたいと思う。

私は現在、大學で日本語を勉強し、日本文學本來の持つ魅力を自分の目で確かめるように努力している。両國間の溝を埋めるのはまだ時間を要するだろう。それでも私は、人々を魅了してやまない文學から受けた感動が國境を乗り越え、共通の気持ちを持ち互いに伝え合う力になることを強く信じている。

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